FXは米製造と雇用の景気データに注目せよ

非農業部門雇用者数は、過去の結果が修正されることも多々あるため今晩の結果を的確に見込むのは難しいが、事前予想を上回る好結果ではなく、事前予想を上回る減少幅が示される可能性のほうが高いと思われる。米雇用統計の陰に隠れているが、注目したいのが、20:00に発表が予定されているカナダの雇用統計だ。ロシアの穀物輸出禁止の報道による小麦価格の暴騰は、小麦の輸出大国であるカナダ景気の拡大に寄与する。ドルの方向感に自信が持てないのならターゲットをカナダドルに切り替えるのも一法と思われる。

米製造と雇用などの景気データに注目

今月の為替相場は引き続き日米欧中の金融政策スタンス睨みながらグローバル経済データやグローバル株市場の動きに着目することになりそうだ。弱い米経済データで米景気の先行き不透明感が強まっているなか、米住宅購入税控除終了後に発表された米住宅データは悪化を示したが、ここ最近発表された米新築住宅販売件数と住宅価格は大きく上昇し、米住宅市場に対する不安は少し和らいだ。しかし、28日に発表された米6月耐久財受注と米地区連銀経済報告(ベージュブック)などは再び米景気が鈍化していることを示したほか、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスの関係者がインタビューで米財政赤字について示唆したことで米財政赤字幅に対する警戒感は浮上した。

 

こうした中、特に注目されるのは今月前半の各国の政策発表と経済データの内容になる。3日にはRBA(オーストラリア準備銀行)、BOE(英中央銀行)、ECB(欧州中央銀行)、そして10日には米FOMC(連銀公開市場委員会)などが金融政策を発表する。東欧の財政問題とグローバル景気に対する見方、および今後の政策についてどのように言及するかが注目される。経済データはやはり米7月非農業部門雇用者数、米雇用市場に関するデータとなる。いったん増加した雇用だが、再び減少して米消費者信頼感を押し下げているので、前回或いは市場予想を上回って減少すると、強い経済データを背景にした最近の欧州通貨買い・ドル売りが加速する可能性がある。

 

米金融政策については、7月14日に発表された6月22−23日開催のFOMC議事録で、米FRBは景気の現状判断や経済成長見通しを引き下げ、バーナンキ議長は議会証言でも米景気に対して慎重な見方を示したことにより年内での米利上げの可能性は非常に小さくなった。ユーロ圏の銀行に対するストレステスト(資産査定)は無難に通過して欧州銀行システムに対する不安は和らいだが、条件があまいとの声も聞かれるので、引き続き米FRBの注目材料となる。ただ、繰り返すようだが、米FRBの利上げは雇用回復を条件にしており、雇用の改善が完全に認識されるまで利上げはないと見る関係者は多い。また、財政赤字の話題はしばらく出てなかったが、再び浮上しているので、8月10日の米FOMCで財政問題についてどのように言及するかも注目されるだろう。

 

最近の雇用統計の読み方にたういて

為替市場では、今晩発表が予定されている米雇用統計の内容への注目度が高まっている。来週10日に開催されるFOMCでの議論にも多大な影響を与えることから為替市場の方向性は、雇用統計の結果次第の面が強まっている。

 

非農業部門雇用者数の事前予想は6.5万人の減少。国勢調査終了の影響で政府部門が10万人程度の減少が見込まれる一方で、民間部門の雇用者数は、4万人程度の増加が見込まれている。一昨日発表されたADP雇用統計では、民間部門の雇用者が4.2万人増加したことから、事前予想の内容は、ADP雇用統計と整合的といえるが、過去のデータを見ると、ADP雇用統計と米雇用統計の相関性は、さほど高くない。事前予想を過度に信頼するのではなく、むしろ事前予想から外れた場合の市場の動きを想定した方がよいだろう。

 

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